推薦選抜・特色選抜を考えている方へ
推薦選抜だから、受験勉強とは違うから。
特色選抜だから成績はあまり関係ないから。
ここ違います。
まず重要な点の認識をして学習しましょう。
しっかり認識して、9月までの学習を集中しないと。後悔してしまわないようにしっかり学習に取り組みましょう。
募集人数の枠
推薦・特色の入試は、人数の枠が極端に少ないです。
知ってますか?愛知県には中学校が公立で408校、私立20校の合計428校あります。
このうち、三河地区を除くと287校あります。
1校で1名だけ、成績や特徴が良くて、推薦や特色で入試が受けれたとします。
「やった、私だけが受験できる。もう大丈夫だ。」
が287人いたりします。
では合格できる人数はどのくらいでしょう?
高校の1学年の人数は学校により異なりますが、300人前後からとなります。入試受験者で一番多いのは「一般選抜」ですね。
これはわかるかと思います。
普通科は15%前後です。300人の15%でしたら45人ですね。単純に1/5です。受験者の中で1/5に入らないといけないつもりで受験しましょう。
「私は専門課程だから、推薦・特色での合格者多いから大丈夫。」
違いますね。専門課程は、その学科の人数を見てください。1クラスだけ40名、2クラスで80名弱の募集だったりしませんか?
80名で40%なら32名。40名で40%なら16名しか合格しません。
専門課程で推薦・特色を受験する人の特徴、考えてみてください。
中学校の中でも、ここの部分が得意だから、他の子よりも優れているから。が1中学校に1人。で287人です。
同じ中学で2番目ではダメですよね。よく考えればわかりますが、知多半島で1番・2番にいないといけません。
定員割れになるような学校を受験するなら大丈夫です。しかし偏差値50以上の学校を受験するのであれば、定員割れは考えにくいです。
その学校にしかないような特徴があれば、人気は集まりますよね。
この人数の中で勝負するという気持ちがとても大切です。
あきらめない気持ちを先生に明確に意思表示
では、どうやったら合格できるのか。
でも合格できる前に考えることがあります。中学校から推薦・特色の入試の受験をいただかなくてはいけません。
ここで推薦選抜と特色選抜は大きな違いがあります。
推薦選抜の条件は以下のように明記されています。一部抜粋して記載します。
- 志望先の高校の一般選抜に第1志望として出願する者のうち、以下条件をすべて満たし、中学校長の推薦を得たもの。
- 当該学科を志望する動機・理由が明白・適切であること。
- 当該学科に対する適正および興味・関心を有すること。
- 人物および学習成績が優れていること。
これを満たす生徒が推薦選抜を受験できます。
上記の部分が同じ学科を希望している同じ中学校の生徒の中で1番になれるように、まずは考えましょう。
ではどうしたら良いのか。校長先生が全員を把握できるわけではありません。
担任の先生はその学科を強く志望していることを知っていますか?自分にはその学科に対する適正があることを知っていますか?担任の先生が校長先生に対して「この生徒を推薦して欲しい」と説明できるような人物であり成績がとれていますか?
まずは担任の先生には自分は推薦選抜または特色選抜でこの学校を受験したいという強い気持ちを伝えましょう。
そして、何が足りないのかを聞きましょう。そうすればまず推薦をもらうところ、特色選抜を受験できるところがクリアできるでしょう。
あきらめた発言をする人に推薦状を書いてもらえますか?ここで大切なのは「あきらめない気持ち」です。
入学願書・推薦状等を知ろう
特色選抜の書式はまだ出ていませんが、推薦選抜の書式は昨年度のものが参考になります。
こちらの書式が学校から提出されます。特色選抜も推薦選抜と同様になると想定されますので、意識しましょう。
- 入学願書(別記様式1 第1志望校用)
こちらは受験者情報を記載するものです。 - 調査書(別記様式6)
こちらで重要視するべきところは以下になります。
・④ 学習の記録(第3学年):9教科の科目別、評定の合計が記載されます。
すべての入試で評定の合計点が加算されます。これは「学年の評定」です。学期単体ではありません。
そして今年は「1学期」が学期評定です。「2学期」の評定は表に出ず2学期の最後に1学期との合わせた「学年評定」が出ます。
「1学期」+「2学期」÷2=「学年評定」ですね。
1学期、まだ入試前だからという気持ちで勉強に集中できなかった人。2学期にそれ以上取り戻すようにがんばりましょう。
普通課程で推薦を受ける方は、ここで5科目の得意を判断されます。また、その他学科では、受験学科の評定を判断されます。
推薦や特色選抜では、受験する学校は評定で大きな判断となります。自分の特色を活かしていることがわかるように、対象の科目は5をとりましょう。
・⑥ 特別活動の記録:推薦すべき「人物」であることを明記する欄です。
学級委員、生徒会、委員会、クラブ。もし後期に入れ替えがあるのであれば、積極的に参加し学級委員長、委員長をとりくみましょう。
・⑧ 特別活動以外の諸活動の記録および特技
文化的・社会的活動が顕著である場合、特技ある場合は記載されます。例えば資格検定。大会での上位入賞。表彰等です。今までの活動が評価されるところです。
特に記載する事項が無い人は、英検または数検の取得をしましょう。 - 推薦書(別記様式7)
・第2学年の学習成績
推薦選抜には、推薦の理由が記載された推薦書が添付されます。そして、こちらには「第2学年の学習成績」が記載れます。
これは「参考評価」です。2年生が悪かった人は「この学校に入るためにかなり努力をして伸ばした」と証明するものです。
2年生が良かった人は「地道にコツコツと努力を続ける人」という証明になります。
いずれにしても、2年生より3年生が落ちてしまうと良い印象にはなりません。これらは「学年評定」です。1年間の努力を見るものですので、しっかりと努力していきましょう。
この3点が提出書類となります。合否を大きく左右する書式ですが、特に調査書と推薦書は学校側で記入するものです。
学校の提出物、活動。見直しましょう。そしてこれらに書ける理由がある人が学校から推薦を受けることができるのです。
推薦選抜・特色選抜の対策は2年生から
ここまで記載してましたが、生徒会活動や学級委員、クラブ部長等、3年生に入ってからだとすでに決まっており対策ができないものがあります。
2年生で行きたい高校が決まっている人は、このように推薦があるのだと認識して、積極的な参加をしていきましょう。
既に3年生になっており、記述要項が少ない人。
上に書いた通り「あきらめない気持ち」です。担任の先生、各教科の先生にどうしてもこの学校・学科に行きたい。気持ちを伝えましょう。
そして何をしたら良いか。評定が2の科目はどうしたら3がもらえるのか。4の科目はどうしたら5がもらえるのか聞きましょう。
それを満たせば学習成績が上がるということになります。
3年生は夏休みの取り組みが大切
そして3年生は検定受験です。「英語検定」「数学検定」等評価がもらえる3級受験に取り組みましょう。
夏休みがチャンスです。しっかり取り組んでいきましょう。
検定受験直前での取り組みをしようとすると、定期テストがあってうまく取り組みができません。
検定学習が取り組みできるのは「夏休み」が最後です。
しっかり取り組むことで、「英語検定」「数学検定」の勉強を通じて、英語や数学の成績上昇にもつながります。
そして書類にも書けます。一石二鳥です。効率よく学習を進めていきましょう。
最後に
一般選抜と推薦・特色選抜の大きな違いは、入試学習ではないことです。
そして一番大きいのは面接があり、「人物評価」が一番大きいです。
このため、そこに向けて努力しているというあきらめない姿勢が一番大切なのです。
そして、姿勢を見せるだけではなく、結果が大切で、提出物にしても今までとは違うというところを見せていかないと先生もわかりません。
さあ、入試に向けて中学生のみなさん、がんばってください!